歴史講座・学習会
①講演会
奈良時代・平安時代前期のわが国には、「まっすぐで幅の広い」計画道路が張り巡らされていた!
歴史地理学や考古学の最新研究で明らかになった驚嘆すべき古代道路。日本の古代の国道は、どんな道路だったと思いますか?曲がりくねった幅の狭い道路? ところが違うのです。奈良時代・平安時代前期のわが国には、「まっすぐで、幅の広い」計画道路が張り巡らされていたのです。
講演会ではこれまでの35年の研究成果をもとに、常識を覆す全貌を明快に解説し、実例の写真・図版資料を駆使して「探し方のノウハウ」も公開しています。地図を片手に歴史地理学最前線へ、一緒に古代の景色を探しに出かけてみませんか。
②勉強会
a) 古代史勉強会
歴史古街道団の活動は、一言で表すと「道から歴史を学ぶ」ということです。今後もそのようであろうと思います。
ところで、天の邪鬼のようですが、「歴史を改めて見直す」とどのようなものが見えてくるでしょうか?対象とする「歴史」は、とりあえず原始古代史-旧石器時代から平安時代まで-を考えています。原始古代を通して、共通するもの、継続するものなどは、何か?を参加者全員で考え、通説も疑ってみましょう!
b)吾妻鏡勉強会
『吾妻鏡』は鎌倉幕府の正史ではなく、将軍職の交代を一つの基準にして歴史を書いた政治権力の源泉書であり、「源氏に厳しく北条に甘い」という特徴を持っています。
勉強会ではそこに込められた書き手の意図や意味を解き明かしていきたいと思います。従って、ある権力者の生涯をたどり、そこから人生の教訓を得ることではありません。また、歴史を動かしたと考えているのでもありません。同じ時代に生きた人とその時代の政治・経済・文化・思想などとの関わりを読み解くことで、その時代の人々の精神性や行動原理を推理していくことをめざしています。
c)読んでみよう! 万葉集
「万葉集」が元号「令和」の拠り所とされたことを切っ掛けとして、万葉集を読んでみようということになりました。
今回の「万葉集」は、世話人がいるだけ。講師は置きません。
参加者の皆さんとご一緒に、最初の一首から通して読んでみよう…という企画です。いにしえ人の詠んだ歌を読み、感じ味わって下さい。
読み手は貴方自身です。
「読んでみたいけど・・・」「万葉集ってむずかしいので?・・・」
で止まっている人、大歓迎です!!
【袖摺り合うも他生の縁】、ゆったりとした時間を過ごしませんか。
ご参加を心よりお待ちしております。
【テキスト】
岩波文庫『万葉集(一)』定価1,180+税
校注 : 佐竹昭広、山田英雄ほか
「新日本古典文学大系『万葉集』」の文庫版
2013年発行
③研究会
a) 大栗川倶楽部
大栗川は御殿峠付近から幾筋もの流れを合わせて東流し、多摩市東端で多摩川に合流しますが、大栗川流域には古代の遺跡や遺構が数多く眠っています。多摩市和田地区の八角形の稲荷塚古墳や堀の内地区の古代の役所跡など大栗川流域の古代史と遺跡と道の関わりを皆さんと考えていきます。
b)縄文ロード研究会
多摩丘陵や武蔵野台地に広がっていた縄文文化圏と諏訪・車山・八ヶ岳に広がっていた縄文文化圏。それらが同じ仲間・親戚関係にあったことが、土の中に遺された住居址や、土器・黒曜石・ヒスイなどから推測されています。この共通の文化圏の形は、人間の顔の両眉を結ぶ形に似てさらに中央に富士山が位置することから「富士眉月弧」とも言われます。
現在当団が追跡中の「縄文ロード」の沿線の複数の遺跡から、それら共通する出土物も発見されています。多摩よこやまの道を経て、町田市西部~甲州盆地へと道が続いていたかのようです。何千年もの間、関東山地から平野に下り、交流してきた縄文大街道の謎についてご一緒に探索しませんか。