「読んでみよう!万葉集」⑥
2020年2月21日(金)10:00~11:55
「読んでみよう!万葉集」⑥
関戸公民館8F第3学習室
須知、斉地、狩野 講師
参加者:11名
6回目の「万葉集」講読を終えました。ご参加の皆様有難う御座いました。遅くなりましたが、勉強会の内容報告です。
〇万葉集 国歌大観番号 17~19 20~21
今回は、17首~21首。
17・18首は、天智天皇の近江遷都の折の長歌と反歌の2首。平城京を見返り、三輪山への慕情と郷愁を詠ったもの。作者は、額田王。
19首は、「三輪山神話」に由来とするとされ、「へそ形」の地名を生む。舞台はやはり三輪山である。井戸王(伝不詳)の唱和の歌とされているが不明。(旧本どおりの掲載にするとある)
20・21首は、額田王と大海人皇子の有名な短歌2首。
20 あかねさす紫草野行き標野行き野守は見ずや君が袖振る
21 紫草のにほへる妹を憎くあらば人妻ゆゑに我恋ひめやも「相聞歌」として物議を醸していたが、「雑歌」の部に入っている事から「宴」の席で詠まれたとの説に落ち着いている。
〇うまさけ 【味酒・旨酒】
味のよい上等な酒を「神酒(みわ)(=神にささげる酒)」にすることから、「神酒(みわ)」と同音の地名「三輪(みわ)」に、また、「三輪山」のある地名「三室(みむろ)」「三諸(みもろ)」などにかかる枕詞。
〇あをによし【青丹吉】
奈良又は国内(くぬち)にかかる枕詞。
奈良で、あおに(岩緑青)が採掘されたからとも、平城京の華々しい朱色(に、丹色)に、木々の緑(あお、蒼色)が映えている様からとも。
〇あかねさす 【茜さす】
赤い色がさして、美しく照り輝くことから「日」「昼」「紫」「君」などにかかる枕詞。
〇三輪山
奈良盆地をめぐる青垣山の中でもひときわ形の整った円錐形の山。
古来、大物主大神が鎮しずまる神の山として信仰され、『古事記』や『日本書紀』には、御諸山(みもろやま)、 美和山、三諸岳(みもろだけ)と記されている。高さ467メートル、周囲16キロメートル、面積350ヘクタールのお山は松・杉・檜などの大樹に覆われて、一木一草に至るまで神宿るものとして尊ばれています。
山中には神霊(しんれい)が鎮しずまる岩が点在し、磐座(いわくら)と呼ばれて頂上の磐座に大物主大神(おおものぬしのおおかみ)、中腹の磐座には大己貴神(おおなむちのかみ)、麓の磐座には少彦名神(すくなひこなのかみ)が鎮しずまると。
大物主大神を祀る大神神社(大和国一宮、奈良県桜井市)が三輪山の西麓にある。
☆今後の予定は以下の通りですが新型コロナウィルスの影響で中止になる場合もありますのでご注意ください。
3月20日(金)祝日
関戸公民館7Fワークショップ・ルーム 10:00~12:00
4月17日(金)
関戸公民館 第3学習室 10:00~12:00
ー勉強会の様子ー